介護や障害者総合支援の国保連請求に携わったことのある方なら、一度は耳にした事があるこの言葉。「保留」について今回は内容を紐解いていきます。ちなみに国保連請求とは、毎月1ヶ月間の介護や障害者総合支援サービス内容をまとめて、翌月10日までに請求データを国民健康保険団体連合会に請求する一連の作業を意味します。国保連請求は、請求後、翌月に国保連より支払額が決まり、翌々月の入金をもって完結いたします。ただ請求内容に問題がある場合、「保留」という形で入金されない事があります。※正確にはその場(月)では決定できないため、一旦棚上げされた状態であり、やり直す訳ではありません。

それでは一体どういった理由で保留となるのでしょうか?

保留の原因

給付管理票の未提出

原因としては居宅介護支援事業所からの給付管理票が提出されておらず、国保連側での付け合せ作業が出来なかった場合に保留となります。この場合、サービス事業所が送った請求データは一旦国保連側にある状態なので、基本的にサービス事業所では何も出来ないのです。解決方法としては1点のみ、担当の居宅介護支援事業所に給付管理票の提出を依頼し、正しく提出してもらう事です。

翌月以降に無事に給付管理票が提出されると、そこから改めて国保連側でのチェックが再開していきます。上記の流れのように、単純に居宅介護支援事業所からの提出漏れ~はわかりやすいよくあるパターンですが、まれに給付管理票の実績内容も正しく提出したのに保留となる場合があります。

事業所番号の入力ミス

それは給付管理票側で指定入力するサービス事業所の事業所番号が誤っていた場合。この場合は結果的にサービス実績に合致する給付管理票が提出されていない~という判断となる為、保留になりますが、油断していると「しっかり提出したのにおかしいな~」と原因判明まで時間がかかってしまう事があるので注意が必要です。

まとめ

保留以外で国保連請求が通らない要因としては「返戻」もあるのですが、こちらは読んで字の如く、「返し戻されること」という意味なので、送った国保連請求の実績がサービス事業所に戻された状態です。こちらの場合はサービス事業所側で何らかの修正をした後に、再提出(再伝送)する必要があり、この流れが保留と混同してしまいがちです。

ただ保留は原因がほぼ一つなのに対して、返戻は非常に数多くの原因が考えられ、解決方法も様々なのでそれぞれに合った対処法をしっかりと理解する必要があります。

スムーズな国保連請求作業の為にも、予め様々なエラーを想定し、しっかりと準備をしておくことをオススメします。