行動援護とは

行動に著しい困難を有する知的障害や精神障害のある方が、行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護、排せつ、食事等の介護のほか、行動する際に必要な援助を行います。障害の特性を理解した専門のヘルパーがこれらのサービスを行い、知的障害や精神障害のある方の社会参加と地域生活を支援します。

対象者 について

  • 知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する方等であって常時介護を有する方
  • 障害支援区分が区分3以上
  • 障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上(児童にあってはこれに相当する支援の度合)である方

サービス内容

行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護、排せつおよび食事等の介護その他の行動する際に必要な援助

(具体的には、次のようなサービスを行う)

予防的対応

初めての場所で不安定になり、不適切な行動にでないよう、あらかじめ目的地での行動等を理解していただくなど

制御的対応

行動障害を起こしてしまった時の問題行動を適切におさめる など

身体介護的対応

便意の認識ができない方の介助など

利用料について

外出先でかかった費用(交通機関利用料、入場料、施設利用料、参加費、ロッカー利用費、駐車料金等)などは実費負担となります。18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の属する世帯(住民基本台帳上の世帯)の所得に応じた自己負担の上限月額があります。ただし、上限月額よりもサービスに係る費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を支払います。

行動援護従事者の必要な資格について

  1. 行動援護従業者養成研修課程修了者又は強度行動障害支援者養成研修(基礎研修及び実践研修)修了者であって、知的障害者・知的障害児又は精神障害者の直接支援業務(入浴、排泄、食事等の介護、調理及び洗濯等の家事)に1年かつ 180 日以上の従事経験を有する者
  2. 居宅介護従業者(下記参照)の要件を満たす者であって、知的障害者・知的障害児又は精神障害者の直接支援業務(入浴、排泄、食事等の介護、調理及び洗濯等の家事)に2年かつ 360 日以上の従事経験を有するもの

※2については平成 33 年(2021 年)3月 31 日までの経過措置

居宅介護従業者の要件について

  • 介護福祉士
  • 実務者研修修了者
  • 介護職員基礎研修修了者
  • 居宅介護従業者養成研修1級又は2級課程修了者
  • 居宅介護職員初任者研修修了者であって3年以上の介護等の経験を有する者
  • 看護師
  • 准看護師

行動援護は行動面に著しい困難がある障碍者に対し専門的な支援を行い地域生活のサポートを行うサービスです。ご本人にとっても保護者にとっても、日常生活で必要な行動が困難である事の大変さを理解してくれサポートしてくれる人が増えるのはとても心強い事ではないでしょうか。外出や社会参加に対する不安のある方も、もっと活動の幅を広げたい方もサービスを利用して生活の場を広げてみてはいかがでしょうか。