12月に入り、皆さま大変お忙しくされていると思います。年末年始は職員のお休みの調整や退院のお客様も増えるので、皆さまの体調管理に合わせ、帳票整備にも特に気を配らなければいけません。どんなに「忙しくても計画なくして全てなし」で、適切なアセスメントやケアプランに沿った計画書の作成、訪問介護なら一元管理と指示命令の徹底を行うためには手順書の作成も必要になりますので、下記の手順で正しい介護サービスの運営をされて下さい。
1.介護サービスの流れを正しく覚える。
①計画書を立てる前に、ケアマネジャーから直接聞いたり、アセスメントを行い、ご利用者の情報を集める
②計画書を作成したら、ご利用者や家族に説明し、同意を得た上で署名・捺印して頂き交付する
③計画書にそったサービスを行う
④サービス開始後も定期的にモニタリング・評価を行い、必要に応じて計画書を再作成する
2.記録帳票の重要性
介護保険事業を実施する上で最も重要なことは、法令上において必要な記録や帳票をきちんと作成し、 保管することです。
◎サービス開始前には、居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点の受け取りを行い、計画を暫定でも立てる。
◎加算をとっているサービスも「計画書を作成する!」意識を持つことが重要。
(1)ケアマネジャーから必要書類を受け取りましょう
この内容をもとに、介護計画書を作ります。
(2)居宅サービス計画書(ケアプラン)で確認するところ
・ご利用者及びご家族の生活に対する意向
・総合的な援助の方針
・サービス内容 ・・・ 当社に依頼されたサービス内容
・援助目標・・・長期と短期の目標と期間
(3)なかなか居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点をいただけない時は…
居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点が無いと、介護計画書が作れません。ケアマネジャーに何度も働きかけて、絶対に受け取りましょう!
※ケアマネジャーに働きかけた記録は記載しておきましょう。
請求した証拠として、請求日などを記録しておいてください。
◎事前訪問・契約
会社概要や事業内容を説明し、同意を得て、契約を結びます。
※契約後ひきつづきアセスメントを実施すれば、ご利用者やご家族の精神的負担は軽減されます。
◎情報収集とアセスメント
(1)アセスメントの重要性
計画書を作成しご利用者本位のケアを提供するためには、ご利用者に関する様々な情報を把握していなくてはいけません。ケアマネジャーの帳票からも情報を得ることができますが、それだけでは十分ではありません。ご利用者宅を訪問した際に直接確認したり、ご家族等にお話しを伺って、必要な情報を集め、アセスメントシートにまとめましょう。
(2)アセスメント実施の流れ
①事前に分かっていることは書き込んでおきましょう
ケアマネジャーからの情報等ですでに分かっていることは、アセスメントを行う前にアセスメントシートに書き込んでおきましょう。どの情報が分かっていて、計画書を作るためにどの情報が足りないのかがわかります。事前に質問したい項目が絞れるので、ご利用者宅での時間が短縮できます。
②アセスメントを行い、その場で情報を書き込みましょう
アセスメントでは、下記の3方向からの視点で、情報を集めましょう。
コンプライアンスのみでなく、リスクマネジメントにおいても適切にアセスメントを行うことは、お客様やスタッフの安心・安全のケアにつながります。今年一年の出来ていること、出来ていないことの棚卸を行い、新しい年を正しい帳票整備の意識で、スタッフの皆さま共に素敵な一年にして下さい。
株式会社ねこの手 伊藤 亜記