人材不足で苦しむ介護施設

高齢化が進んでいる現在、介護施設への需要は高止まりの状況です。
しかし介護施設に高齢者のケアができる介護職員が十分いるかというと、決してそうではありません。介護職員はなかなか集まらない、せっかく採用してもすぐに離職してしまうというジレンマを抱えている事業者もいるでしょう。
もし人材不足で現場を回していくことがぎりぎりであれば、介護ソフトの導入を検討しましょう。それにより現場の作業効率性が増すからです。
具体的に介護ソフトを導入することによるメリットについて、以下で具体的に紹介します。

人材不足

介護職の離職率はほかの業種と比較すると高いといわれています。
厚生労働省の発表している「雇用動向調査」によると、全産業の離職率は平成24年14.8%・平成25年15.6%です。では介護職の離職率はどうか、介護労働安定センターという厚生労働省所管の公益財団法人を見ると、平成24年17.0%・平成25年16.6%と平均よりも高めの状態で推移しています。

しかも介護職の場合、3年未満の職員の離職率が高い傾向にあります。その理由の中に、肉体的・精神的に厳しい職業の割には給料の安いことが関係しています。福祉施設の介護職員の平均月給は21万9700円です。全産業の平均を見ると32万9600円ですから、11万円も平均より安いことになります。

介護職の離職率の高さと給料の安さについては、いろいろなメディアでも取り上げられています。しかしそのほかにも人間関係に苦しんで離職する人もかなり多いのです。
人間関係の不満がおよそ離職者の半数を占めているというデータもあるくらいです。介護職員は同じメンバーとほぼずっと一緒に仕事をします。このため、もしメンバーの中にそりの合わない人がいれば、一緒に仕事をし続けることでストレスをどんどんため込んでしまいます。
また看護師と一緒に仕事をするケースが多いのですが、独占資格の看護師の方がどうも立場が上になりやすいです。そのようなことで看護師に対して高圧的な態度を感じる介護職員も多く、それがストレスになっている場合も見られます。

離職率が高いと、人材は慢性的に不足します。そうなるとしっかりとしたケアができなくなるものです。

職員の負担を軽減する方法

離職率が高いと残った職員の作業量が増えます。するとまた別の職員が辞めてしまって、さらに負担が大きくなる…という負のサイクルに陥ることも考えられます。
このような状態に陥らないためには、職員の負担を軽減して離職防止をすることが大切です。そのために介護ソフトを導入する方法は有効な対策といえます。

介護ソフトは、ケアプランや利用者の情報登録・管理、サービス実績の登録、利用者への請求、売り上げの管理などを行ってくれます。介護職員の業務の負担を増やしている背景に、事務作業があるといわれています。
事務作業に手間取るので残業が増える、介護職員本来の業務である利用者へのケアが十分いきわたらなくなってしまうなどの問題が起こります。
介護ソフトを導入すれば、簡単な入力作業だけで管理や計算はコンピューターが行ってくれるので、事務作業にかかる時間が大幅に短縮することも可能です。
そうなれば介護職員の負担が軽減され、より多くの時間を利用者への介護に使えるようになります。

まとめ

介護施設の経営者の中には、求人を出してもなかなか人材が集まらないジレンマを抱えている人もいるでしょう。その場合には、介護ソフトの導入も真剣に検討してみるべきです。
介護ソフトを導入すれば、事務作業の効率性が高まって、介護職員の負担を軽減できます。そうすれば介護職員のさらなる離職を防げますし、肉体的にも精神的にもゆとりが出てくるでしょう。