介護サービスや障がい福祉サービスの中には、1割から3割など1部のみの自己負担で利用できるようないわゆる保険内サービスの他に、介護保険が適用されず全額が自己負担となる保険外サービスの2種類があります。

今回は後者である保険外サービスについて説明していこうと思います。

保険外サービスの背景

まずよくある保険外サービスとしては、朝食・昼食・夕食などの食事代やおやつ代、外食代などの食べ物に関する項目がメジャーではないでしょうか?

また外出費、レクリエーション代など、少し遊びの方向にシフトした項目もあります。

これらがある背景には、やはり国が負担する介護保険は利用者の生活基盤であり、無くては困る部分が対象となっており、逆に見ると絶対必須ではない部分が保険外としてみられるような形になっています。

介護保険という仕組みが出来た当初は、しっかりと介護保険内のサービスに注力していれば充分だった事業所が大多数だったでしょう。

ですがここ数年~数十年単位での法改正の度に介護報酬は低下傾向にあり、もはや介護保険内サービスだけに注力していては利益面を考えると難しい状態となっています。

その為、保険外サービスの強化と銘打ち、周辺サービスを充実させるような動きが活発になっている傾向にあります。

保険外サービスのあり方

保険外サービスもただあるだけではなく、本当に必要とされるような内容でなければ利用に至らない点もあり、より身近に・利用者様に寄り添ったようなサービスが徐々に増えつつあります。

例えば遠く離れた年配の親御さんを見守る定期訪問サービスや、電球交換・ペットのお世話・はたまたアクティビティの援助のようなサービスなど、保険内で手が届かない部分で必要とされる内容がより精査されサービスとして確立されてきたような流れになってきています。

サービスに関しては、特に訪問介護との棲み分けが一番の課題となっており、どこまでが保険内なのかを理解した上でそれでも残った必要なサービスを保険外としてどう取り扱うのか~が大きな課題となります。

あくまで保険外という部分なので、自由に組み替えや設定をしていく醍醐味もあり、例えば最初に述べたような定期訪問の保険外サービスにご家族への報告や、アドバイスなどもワンセットで組み込んであげることでより便利に、利用者様にもご家族にも安心してもらえるサービスとなるでしょう。

このあたりは考え方・組み合わせなどによっては他の事業所との差別化も簡単に行えるので、保険外サービスで特徴を出していく事業所はこれから先どんどん増えていくかもしれません。

これからの時代の保険外サービスをどう便利に提供していくかが、生き残り成長していく一つの基準になるかとおもいます。