介護事業を経営している方やそこで働く従業員の方にとって、毎月の請求業務などの事務作業はとても大変な作業になります。なかには、介護と事務作業の両方を兼務されている方も多く、少しでも負担を減らしたいと思っている方もいるでしょう。
このような悩みに応えてくれるのが、介護請求ソフトです。どのような点に注意して選べば良いのかをまとめたので参考にしてみてください。
介護請求ソフトを選ぶ際のポイント
価格
介護請求ソフトを選ぶ際のポイントとして、価格があります。介護請求ソフトにはパッケージ型とASP型があり、ASP型のほうがパッケージ型よりも随分と安くなります。しかし、初期費用や月額利用料、法改正時の費用、バージョンアップ、サポート料金などが料金に含まれているか、などは介護ソフト会社によって違います。総額でいくらになるのか、各社から見積もりを取り慎重に判断しましょう。
機能
基本的な機能として必須なのが、利用者の台帳管理機能と国保連合会への請求管理機能でしょう。さらに事業所の業務効率を求めるのなら、介護サービスの利用予定と実績管理機能、各種情報出力機能を保有しているソフトを選択しましょう。
使いやすさ
介護請求ソフトは、事業所内で経営者、事務員、介護士など様々な人が使うため、誰でもわかりやすいものでなければいけません。使いやすさを判断するのに、おすすめなのが、各ソフト会社が提供する「無料お試し期間」です。実際に事業所に導入する前には、無料お試し期間で複数人が使ってみて、多くの人の感想を聞きながら導入を検討するか判断しましょう。
また、このお試し期間で疑問点などがあれば問い合わせをしながら、請求ソフトの操作に慣れておくと、導入後にスムーズに開始することができます。
種類
介護請求ソフトの種類を大きく分類すると、「パッケージ型」と「ASP(クラウド」型」があります。
一般的なパッケージ型ソフトは、店舗で売られているソフトウエア商品や既成の市販品ソフトのことを指します。商品に同胞されているDVDなどのメディアをパソコンにインストールすることで使用できるようになります。ASP型に比べ初期費用は高くなりますが、追加費用を出せば事業所が使用しやすいようにカスタマイズすることも可能です。
一方、ASP型ソフトは、インターネットを通じ遠隔からソフトを使用するサービスのことです。利用者は、インターネットを経由して開発企業が提供するアプリケーションを使用します。どのパソコンからもインターネット環境と、アプリケーションがあればアクセスできるため、スマホやタブレットなど様々なデバイスにも対応可能です。そのため、介護ソフトの内容を皆が共有でき、一元で管理することができます。また、初期費用はかからないことが多いですが、毎月の費用が発生します。
その他
サポート体制や、セキュリティ対策についてもどのようになっているのか確認しておきましょう。ソフト導入後には、慣れない作業などで思わぬトラブルが起きたり、作業についての疑問点なども出てきたりするものです。
また、介護保険法が改正されると、新たな業務が増えるとともに、請求業務に対する新しい知識、それに伴う操作方法を覚えるなどの問題も発生します。
顧客のこのような質問や不安点に対して、迅速に丁寧に答えてくれるサポート体制が整っているかはソフトを選ぶ際の重要なポイントになります。
さらにデータの漏洩や改ざん、不正アクセスなどに対するセキュリティ対策も万全でなければいけません。ASP型ソフトでは、データはソフト会社のサーバーで24時間管理されています。このデータセンタ―の耐震性、耐火性、などが万全かどうかも確認しておきましょう。
まとめ
介護請求ソフトを導入する際には、誰でも使いやすいものか、サポート体制やセキュリティ対策はあるか、毎月のコストや初期費用はどれくらいか、機能はどのような物が備わっているかなどが重要になってきます。
操作性によっては、そこで働く人達の業務を円滑にし、業務時間の短縮にもつながります。自社に適切な介護請求ソフトを選び上手に活用していきましょう。