日本は少子高齢化社会に突入しており、その傾向は今後も変わらないと考えられています。このような状況で、介護を行う介護職の需要は益々高まっているのが現状です。

さらに質の良いサービスが求められるようになり、介護士は常にスキルアップをしていくことが求められます。介護士のスキルの重要性やスキルの身に付け方などを見てみましょう。

介護士のスキルアップの重要性

介護士がスキルをアップさせることは、自身にとっても介護を受けるご利用者様にとっても大切なことです。介護士は、介護サービスを利用する者に対してどのような福祉用具が適しているのか、アドバイスをします。
説明をする時に福祉用具について介護士が詳しくなければ適切なアドバイスをすることはできません。

使用している用具が、本人に合っているか、使い方は間違っていないか、他の用具が必要ではないかなどを観察して、正しくケアマネージャーに報告をする必要があります。
例えば、浴槽の高さが利用者に合っておらず、出入りが困難な場合は転倒や転落の危険があります。
このような場合、浴槽の淵に手すりを付けたり、バスボードを設置したりするなどの対策が必要です。

介護士が福祉用具の正しい知識を多く持っていることで、ご利用者様に安心して生活をしてもらえますし、より快適に福祉用具を使用することができるようになるのです。

介護士に必要なスキルとその身に付け方

介護士に必要なスキルとその身に付け方を見てみましょう。
介護業務を行っていくうえで、将来的に必要になる資格の一つとして介護福祉士という資格があります。介護福祉士は福祉系3大国家資格といわれるもので、受験するためには下記の条件を満たす必要があります。

・福祉系の学校で規定のカリキュラムを受けた人
・介護の実務経験が3年以上ある人

資格取得のために必要なスキルは、「介助のスキル」「効率的な学習のスキル」「コミュニケーションのスキル」などです。それぞれについて見てみましょう。

介助のスキル

3年間の実務経験が受験資格としてあるのは、介助における身体の使い方や、知識を必要としているからです。そのためにも、常に自分の身体の状態を意識し、介助に入る前には軽いストレッチをするなどして介助スキルを身に付けていきましょう。

効率的な学習のスキル

介護福祉士の資格は、国家資格となるため合格するのは非常に難しく、福祉系の学校に行っている人以外は、介護士として働きながら受験勉強を行うことになります。
介護職は、夜勤などもあるハードな仕事です。これらの仕事をこなしながら勉強をするためには、効率的な学習スキルを身に付けることが求められます。全ての範囲をまんべんなく勉強するよりも、限られた時間で的を絞った学習をしましょう。

コミュニケーションのスキル

介護業務は、ご利用者様の身体のお世話をする機会が多く、ご利用者様との信頼関係が最も重要になります。また、ご利用者様の表情や変化からいち早く状態の変化に気づき、サポートやアドバイスをすることも必要になります。
そのためには、自分の価値観にとらわれず、常に様々な人と関わりを持ちながら、自分以外の人の考え方や気持ちを理解して、受け入れることが大切です。このようなスキルを身に付けながら、コミュニケーション力を高めていきましょう。

まとめ

介護士がスキルアップすることで、多くのご利用者様に質の良いサービスを提供することが可能になり、ご利用者様にも喜びや生きがいを感じてもらうことができます。
また、自身のスキルを向上させ、このようなサービスを提供することができたら、介護士自身も仕事へのやりがいや満足感を得られるでしょう。

介護士は、常に現状に満足せず一歩ずつスキルアップをしていくことを目指し、ご利用者様に安心や喜びを与えることを目標にしていきましょう。