訪問入浴と聞いてもなかなか一般の方で利用した事が無い方は、想像が付かないと思います。
まずは簡単にご説明致します。
基本的には在宅で介護状態にある方に対して、看護師を含めた訪問員が3名でチームを組み利用者宅へお伺い致します。
通常ハイエースの様なワゴン車で利用者宅から利用者宅へと移動して歩くのですが、車に煙突みたいなものが上から出ているので、少し意識するだけでこれから訪問して行くのかな❓などわかったりします。
訪問入浴の流れ
では実際に訪問してからの流れをご説明致します。
- まずはケアマネジャーとサービス事業者、利用者で打ち合わせしていた、日時に看護師を含めた3名で訪問致します。
- 看護職員がバイタルをチェック致します。入浴となると血圧が上がったりするなどが考えられるため安全に気を配ります。特に冬の期間は慎重に行います。
- 健康状態に問題がなければ、お部屋に浴槽を運び入れるわけですが、サービス事業者目線でいうと、ここが大変な作業になるわけです。訪問者は訪問看護、訪問介護同様、女性の割合が多く、需要も女性を求められる事が多くあります。女性だけで、古いマンションの階段を登っていく作業は、かなり身体的に応えます。
- 訪問員のチームワークにより浴槽を家の中まで入れて、やっと訪問入浴が始まります。そこからの流れは頭、体を洗い、浴槽に浸かり、リラックスして頂くという感じになります。
- その後ベットへ移動し、再度健康状態のチェックとお風呂のお片付けです。
事業所独自のサービスとして温泉水を入れてあげたりですとか、炭酸泉を入れるなど創意工夫を行い、利用者へのリラックスを提供しております。
提供に必要な時間としては、45分〜60分と利用者の身体状況によって多少の前後はあります。
訪問入浴は誰が利用するの?
「どういった方からの需要なのか❓」
話を聞けば、そんなに複雑なサービスではないという事が理解して頂けるかと思います。
ですが、どんな方が利用しているのか❓
将来的に訪問入浴の需要はどうなるのか❓など解説していきたいと思います。
現在利用している方は、基本的に在宅しており、家のお風呂の状況では入浴するのが困難な状況の方です。
ここで間違いやすいのは、入浴を手伝ってもらうだけだと違うサービスになります。これは訪問介護のサービスになります。
体が自由に動かなくなり、今までの浴槽に入れなくなった人、浴槽が小さく介護者と一緒だと入浴が難しくなった方です。
在宅介護のための訪問入浴
将来的には、国の政策を含め病院や介護施設で最期の時まで過ごすというよりかは、出来るならば在宅を終の住処にしてもらうような流れになってきております。
国としては、施設にいるよりかは今ある設備(在宅)で過ごして頂き、在宅サービスを充実させてケアしていくようにしてほしいと思っているはずです。
なぜなら施設を使うとその分の公費が出てしまうからです。
それらを含めていくと、在宅の需要が多くなる事は簡単に予想できますが、訪問入浴というのは、冒頭説明した様に、設備も必要、人数も必要、資格も必要なので、なかなか民間の零細企業が入り込むのは難しいのです。
人数や設備の問題が国の主導のもと改善されていかなければ、今後増えていく需要増には対応していくことが難しくなっていくでしょう。