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高齢者のバイタルチェックの方法と注意点

コラム

今回のコラムはコンパケコラムニストの伊藤亜記社長です。バイタルに関しての知識が深まりそうですね。

立春を過ぎましたが、まだまだ寒いこの時期は、お客様の体調管理に特に気を配らなければなりません。私たちの使命は介護サービスの提供のみでなく、コロナ禍でも行っておられる自己の体調管理と大切なお客様の体調管理も含まれていると言う事を自覚し、介護に務めて下さい。

株式会社ねこの手 伊藤 亜記

バイタルチェックの方法と注意点

(1)バイタルサインとは

生命兆候。生きていることを示すしるし。狭義では体温、呼吸、脈拍、血圧を指し、広義には意識・精神状態、食欲、排尿・排便、睡眠、神経反射なども含む。

(2)バイタルチェックの必要性

一般的な正常値や、お客様の普段の状態(数値)を知っておくことで、異常を測る客観的な目安になります。

(3)行う上でのポイント

測るだけでなく、記録し、必要に応じて、ご家族や医療機関へ報告することが大切です。

(4)主なバイタルチェックの方法と注意点

 正常値方法注意点
体温  高齢者は やや低め (35℃台の人がほとんど。)測定部位:腋下(わきの下)が一般的。 よく汗を拭いてから30度の角度で体温計をはさむ。 やせていて腋下で測定しにくく正確な値が出ない 場合は、口腔、外耳道 など他の部位などで測定。・電子体温計が一般的だが、測定方法が適切でないと誤差が大きくなる。 ・食後や運動後は体温が上がるので、30分位安静にしてから測定すること ・微熱でも注意が必要。 (平熱が36℃としても、36.5℃台は微熱と考えてよいと言われています)
呼吸1分間に 15~20回安静状態の時に、胸やみぞおちの上下運動の数を 1分間数えて呼吸数を測定。 布団の上から観察したり、脈拍測定後そのまま胸に手を置き動きを感じ取る、など。 呼吸の深さやリズム、音、咳・痰、息苦しさなども あわせて観察するとよい。呼吸は本人の意思でコントロールできるので、本人に気づかれない状態で測定すること。
脈拍1分間に 60~90回 高齢者は やや少なめ橈骨動脈に人指し指、中指、薬指の3本を 軽く当て、1分間計測する。 測定者の脈拍と混同するため親指は使わない。 リズムの乱れや強弱などもあわせて観察する。・測定者の手は温かくしておく ・緊張時、発熱時、運動・入浴後などは脈が速くなるので、安静時に計測する。
血圧最高血圧 (収縮期血圧) 139mmHg以下 最低血圧 (拡張期血圧) 89mmHg以下電子血圧計を使用。安静な体位をとり、 上腕にマンシェットを指が1~2本入る程度 のゆるさに巻く。・色々な血圧計があるので、 取扱説明書を確認してから使用すること。

 

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