医療DX情報活用加算とは
2024年診療報酬改定より新設されました。
オンライン資格確認によって利用者の診療情報を取得した上で、訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合に算定できる加算です。
システムが整っていても算定できませんので注意が必要です。
算定料
利用者1名につき月1回を限度に算定可能(個別算定)
加算名 | 算定料 |
---|---|
医療DX情報活用加算 | 50円/月 |
施設基準
(1) 訪問看護療養費及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令(平成4年厚生省令第5号)第1条に規定する電子情報処理組織の使用による請求を行っている訪問看護ステーションであること。
難しく書いてありますが、オンライン請求を行っているかどうかになります。義務化となっておりますので、既に導入されていることとは思いますが、専用パソコンを使ってオンライン請求していればOKです。
(2) 健康保険法第3条第 13 項に規定する電子資格確認(以下「オンライン資格確認」という。)を行う体制を有している訪問看護ステーションであること。なお、オンライン資格確認の導入に際しては、医療機関等向け総合ポータルサイトにおいて、運用開始日の登録を行うこと。
こちらも専用パソコンを使用します。(1)を行っているといことは同時に環境は整っていると思います。
(3) 居宅同意取得型のオンライン資格確認等システムの活用により、看護師等が利用者の診療情報等を取得及び活用できる体制を有していること。また、健康保険法第3条第13 項に規定する電子資格確認を行う体制を有し、利用者の同意を得て、居宅同意取得型のオンライン資格確認等システムにより得られる利用者の診療情報、薬剤情報や特定健診等情報を取得・活用して、訪問看護・指導の実施に関する計画的な管理を行うことを評価するものであり、単に健康保険法第3条第13 項に規定する電子資格確認を行う体制を有していることのみをもって算定することはできない。
システムを導入しているだけでは要件を満たしませんということです。薬剤情報等を取得し、訪問看護・指導の実施に関する計画的管理が必要になります。現状、マイナ保険証を持っていない方は、薬剤情報等を取得することができませんので、通常の保険証及び資格確認証では、医療DX情報活用加算は算定できないということになります。
(4) 医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い訪問看護を実施するための十分な情報を取得・活用して訪問看護を行うことについて、当該訪問看護ステーションの見やすい場所に掲示していること。具体的には次に掲げる事項を掲示していること。
ア 看護師等が居宅同意取得型のオンライン資格確認等システムにより取得した診療情報等を活用して訪問看護・指導を実施している訪問看護ステーションであること。
イ マイナ保険証の利用を促進する等、医療DXを通じて質の高い医療を提供できるよう取り組んでいる訪問看護ステーションであること。
下記内容を参考に運営規程に盛り込んでいただき、事業所で掲示いただければ良いと思います。
【運営規程条文例】
第○○条(受給資格等の確認)
当事業者はサービス開始時及び更新等の必要時、利用者の被保険者証等の確認を行うものとする。なお、医療保険適用の場合は、健康保険法に規定する電子資格確認を行う体制を整備し、オンライン資格確認等システムを通じて取得した診療情報等を活用したうえでサービスを行うものとする。
(5) (4)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。
事業所のホームページに(4)と同様なものが掲載されていればOKです。
万が一、ホームページが無い場合は、介護保険で情報公表している事業所の詳細に同内容を掲載すればウェブサイトに掲載していることになるかと思います。こちらは事業所の判断でお願いします。
届出
訪問看護ステーションの所在地を管轄する地方厚生(支)局長に対し、「別紙様式10」の届出書を用いて届出を行います。
コンフォーム・パッケージをご契約いただければ様々なご質問を個別にお受けすることが可能です。セントケア・グループのノウハウを共有することで安心して介護医療サービスを行うことができます。是非お問合せのほどよろしくお願いします。